妊娠中は太りやすくなるため、自分の体型について心配する方はとても多いです。
そこで今回は「妊娠中に置き換えダイエットをしてもいいのか?」「危険はないのか?」「安全に痩せる方法を知りたい!」といったことについて解説していきますね。
※基本的には自分で判断せず医師の指示に従うことが大事です!
Contents
妊娠中に置き換えダイエットをしてもいいの?
基本的には赤ちゃんのことを考えると妊娠中は置き換えダイエットをしないほうが良いです。
しかし、上で説明したように肥満による胎児へのリスクもあるため人によってダイエットすべきかどうか変わってきます。
減量すべきかどうかの目安を紹介していきますね。
※基本的には医師の指示に従いましょう!
妊娠中に置き換えダイエットをしてもいい人
・妊娠前からもともと肥満の人(BMIが25以上)
・一週間に500g以上体重増加している人
・医師に痩せるよう指示された人
以上の人は肥満による胎児、母体にリスクがあるためダイエットをした方が良いでしょう。
具体的なやり方は後述。
妊娠中に置き換えダイエットをしてはいけない人
・肥満度が標準もしくは痩せ気味の人(BMIが25未満)
・体重増加量が適性の範囲内
これらの人は妊娠中に置き換えダイエットをすべきではありません。
それでもどうしても痩せたい、ダイエットをしたいという方は必ず医師に相談してください。
妊娠中に太りやすい理由とは
妊娠する前から置き換えダイエットやその他ダイエットをしていた方は、妊娠による体重増加で「痩せなければいけない」と思い込んでしまうことがあります。
また、妊娠前と食事の内容が変わってないのに体重が増えて焦ってしまう方も多いでしょう。
妊娠をすると必ず体重は増えます。
理由をチェックして「ダイエットしなければいけない」という先入観を無くしましょう!
妊娠中に体重が増える理由
1.体に脂肪が付きやすくなる
2.食欲が増える
3.体の血液量が増える
4.赤ちゃんが重くなる
1.体に脂肪が付きやすくなる
動いている時や寝ているときも、生きるために必要不可欠なエネルギー源の糖質。
もちろん赤ちゃんが育つためにも重要な栄養素です。
本来食事から摂った糖質のエネルギーは自分の体に使われますが、妊娠中は自分よりも赤ちゃんに優先して送られます。
そのかわりに母体のエネルギー源は「脂質」から消費されることになります。
そのため母体が脂質からのエネルギー不足にならないように皮下脂肪が付きやすくなるのです。
皮下脂肪は出産後の母乳の栄養にもなります。
2.食欲が増える
妊娠中は赤ちゃんが育つために必要な栄養素を摂るために、空腹感に関係なく食欲が増えます。
妊娠中に皮下脂肪が付きやすいことに加え食べる量が増える(摂取カロリーが増える)ため体重が増えていきます。
3.体の血液量が増える
妊娠すると自分だけではなく、赤ちゃんにも血液を送る必要があります。
そのため、血液の量自体が1.3〜1.5倍まで増えます。
体全体の血液量が増えるため体がむくみやすくなるでしょう。
4.赤ちゃんが重くなる
妊娠後から臨月まで赤ちゃんは3000〜3500gまで重くなります。
胎盤と羊水で約1kg、増加した血液が約2kgのため、それ以外の増加した体重は自分の皮下脂肪になります。
妊娠中の理想的な体重と体重増加
妊娠することで増える体重増加を「必須体重増加」といいます。
赤ちゃんと胎盤、羊水に加え増加した血液量を合わせると約5kg前後になるでしょう。
妊娠することで増える皮下脂肪は2kg程が理想なので必須体重増加量は7〜8kg程が良いということになります。
しかし、これはあくまでも標準的な体型である場合の話です。
実際には妊娠する前に「太っていたのか?」「痩せていたのか?」によって理想の体重増加量は変わってきます。
妊娠前の肥満度を知るためにはBMIという国際的に信頼されている指標を基準にすると良いでしょう。
BMIは体重(kg)÷身長(cm)で計算できます。
・痩せている人(BMIが18.5未満)の場合
9〜12kg程の体重増加が望ましいです。
・標準的な人(BMIが18.5〜25.0未満)の場合
7〜12kg程の体重増加が望ましいです。
・太っている人(BMIが25.0以上)の場合
5〜7kg程が目安ですが、念のため医師に相談するべきでしょう。
体重の増加は妊娠の全期間中で、1週間ごとに300〜500gまでが良いと言われています。
妊娠中に太りすぎると危険な理由
上で解説したようにある程度の体重増加は赤ちゃんと母体にとってとても大切なことなので、基本的には置き換えダイエットの必要はないと言えるでしょう。
とはいえ、太りすぎてしまった場合は赤ちゃんと母体にとってリスクになります。
妊娠中に太りすぎると実際にどのようなリスクがあるのか紹介していきます。
妊娠中の肥満によるリスク※
1.妊娠高血圧症候群になりやすい
2.妊娠糖尿病になりやすい
3.妊娠中毒症のリスク
4.難産の危険
※これらの症状は必ずしも肥満のみが原因とは限りません。
1.妊娠高血圧症候群になりやすい
妊娠高血圧症候群とは、妊娠中期以降に母体に高血圧、たんぱく尿、浮腫のうち1つか2つが現れる病気です。
昔は妊娠中毒症という名前で知られていました。
妊娠高血圧症候群になる原因ははっきりとは分かっていませんが、BMIが25以上の肥満の方はなりやすいと言われています。
2.妊娠糖尿病になりやすい
妊娠の影響で血糖値が高くなる「妊娠糖尿病」に至るケースもあります。
妊娠糖尿病は妊娠高血圧症候群を引き起こす原因にもなります。
4.難産の危険
肥満により脂肪がつきすぎると、内臓だけでなく骨盤周辺や産道の内側にも脂肪がついてしまいます。
そうすると赤ちゃんが産道を通るのにたくさんの時間がかかってしまい、赤ちゃんと母体に負担がかかってしまいます。
また、糖質を摂りすぎることで赤ちゃんが大きくなりすぎる(4000g以上)巨大児になるケースもあります。
巨大児の場合産道を通るのが難しいため、帝王切開になるケースもあります。
痩せ過ぎても危険な理由
妊娠中に無理なダイエットなどをした場合必要な栄養が赤ちゃんに行かずに
・低体重児
・胎児奇形
・常位早期胎盤剥離
となるリスクもあるのです。
痩せたくても、本当に痩せるべきなのか?適性体重をチェックしましょう。
妊娠中に置き換えダイエットをする場合のやり方
・妊娠前からもともと肥満の人(BMIが25以上)
・一週間に500g以上体重増加している人
・医師に痩せるよう指示された人
これらの理由で置き換えダイエットをする場合、普段の置き換えよりも気をつけて行う必要があります。
太っているからといって焦って激しい運動や無理な食事制限をすると、かえって胎児に悪影響があるため必ず正しい方法を確認しましょう。
通常の置き換えダイエットでは、1日のうち1食を置き換え食品に置き換えることによるカロリー差異により痩せるという方法です。
しかし妊娠中の急激な食事制限は胎児に悪影響がでる可能性が高いため緩やかなダイエットが良いでしょう。
1食まるまる置き換えるのではなく、1食のうち糖質が高い食べ物をスムージー等に置き換えるのがおすすめです。
また、赤ちゃんのことを考えると置き換えダイエット食品は無添加のものが望ましいです。